仕事納め

本日は日立市休日診療所の当番でした。大晦日にでることがすっかり恒例になってしまいました(^^;;

まあ、日頃の日曜日などはなかなか協力できないので、年末年始はできるだけでるようにしています。

インフルエンザ、胃腸炎が流行しているので、数年前のように患者さんで溢れかえった状態を想像して、気を引き締めて行ったのですが、忙しいながら、ほぼ定時に終了できました。すこしホッとして帰路につきました。

今日、大晦日の印象として、県外などから帰省しているかたの受診が多かったなと思います。みなさん故郷で年を越すために訪れたものの、体調を崩して大変な様子でした。せめて、故郷の印象というか、日立市の休日診療は安心して受けられることに、故郷の医療に安堵と安心を得て、少しでも穏やかに家族との時間を過ごしていただければ良いな、と思い働いてきました。

 

今年は日立薬剤師会のホームページとこのブログの更新が滞ってしまいました。なんだか、やりっぱなし、ほったらかしの感じで自分でも気持ちが悪いなと思いました。

来年はもっとがんばって情報発信ができるように努めようと思います( ´ ▽ ` )ノ

まあ、ほどほどに。

 

 

本年も色々なかたに、さまざまな支援を受けて、本当にお世話になりました。

懲りずにまた来年もご指導のほど、よろしくおねがいいたします。

皆様、良いお年をお迎えくださいm(_ _)m

 

エピペンについて

学校薬剤師の活動で、教職員向けにエピペンの使用法と保管方法についてお話する機会をいただきました。

2012年に東京都で起きた給食後のアレルギー事故など、悲劇を繰り返さないために必要な知識と思われます。また、担当小学校において、低学年児童があらたにエピペンが処方されたことがきっかけで、全教職員が知識を習得することになりました。

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ファイザー製薬のガイドラインと動画を利用させていただきましたので、内容は既存のものにそってお話しました。それでも個人的に疑問を持ったことを事前に製薬会社に問い合わせをして、得心したことがいくつかありました。

 

ひとつは、エピペンは自己注射薬ですが、針の太さが22Gで、長さが13mmから15mmあることです。自己注射としてなじみがあるインスリンなどに使用される針は34Gで4mmなどですから、比べるとエピペンはだいぶ太くて長いことになります。皮下注射と筋肉注射の違いがありますので当然なのですが、注射時に痛みを感じることがありそうです(⌒-⌒; )

 

それから、保管方法にて、保存温度が15〜30℃とされていて、冷所保管(冷蔵庫など)はさけることになっている理由についても問い合わせました。添付文書記載の貯法は室温・遮光保存ですから、エピペン付属の遮光ケースに入れておけば1〜30℃の安定性は問題ないはずです。ならば高温をさけるために凍結をさけて冷所保管するのは好ましいようにも思われます(携帯時には保冷剤などを用いることが推奨されています)。

保存温度についてメーカーの答えは、アドレナリン注射液製剤は1〜30℃で承認を受けているが、エピペン注射器はプラスチック、ゴムなどの合成樹脂を多用しているので急激な温度変化に耐えないということでした。冷えている状態の注射器自体が温度変化で変形し誤作動を起こす可能性があるとのことです。また当然、薬剤自体も急激な温度変化が起きた場合正常な量の摂取ができなくなる可能性もあるわけです。メーカーとしては15〜30℃で保管されていない場合は正常な動作は保証できないとのことです。

インスリン製剤などは冷蔵庫から出して室温に慣らしてから使用開始することなりますが、エピペンの場合、使用時は悠長に室温に慣らすような時間はないでしょうから、最初から使用できる温度で保管すると考えれば腑に落ちます。例えばですけれど、10℃の室温などの環境に保管してしまっても、10℃の環境にて接種するのなら問題はないということになります。

学校で保管するときは室内の暖房や直射日光の当たらないところ、携帯するときは日の当たるところに長時間おかないこと、屋外なら日陰にて一時保管するということでよいのではないでしょうか。児童が登下校でエピペンを携帯する際、保冷剤や保冷容器などは使わなくても大丈夫と考えてよいでしょう。

 

この機会に、アレルギー、アナフィラキシー、ショック症状についておさらいして、対処法やエピペンの使用法を勉強できたことは良い経験にもなりました(^ ^)

 

小学校に行くと先生方と会うことで勉強になりますが、おもしろい子どもたちにもめぐり逢うので楽しいです。今日の午後は数人の中学生が小学校の前庭の芝生を利用して逆立ちの練習をしていました。話を聞くと中学校のサッカー部だそうで、中学校のグラウンドが使えない日なので自主練習です。

逆立ちで歩くことは部活の練習メニューだそうですが、なるほど、山砂が固まったグラウンドの上では手のひらが痛くなるだろうな、と思いました。

 

この逆立ち練習をすると、バランス能力が向上したりするのかね?ときいてみたのですが

 

こんなの根性がつくだけですよ!!

 

どうもルーチンメニューをちゃっちゃとこなして、サッカーをする時間を多くするために自主練習しているようでした。

なんと聡明なんでしょう!

自分の行動を愛することは素晴らしいです、サッカーのために逆立ち歩きをを習得する中学生たちから学ぶことは多いと思います。

大人は不条理・不合理なことを避けすぎではないでしょうか。とかく仕事にからむこととなると自分の利にならないことを忌避していると思います、自戒の念をこめて、無駄と思えることでも何でもやっておこうと思います。エピペンの使用法の習得だって、薬剤師会の会計業務だって、やっておけばいつか誰かの、自分の役にたつと信じて(^^;;

 

 

 

ともあれ、逆立ち歩きはまちがいなく身になるよ、少年。

 

公認Sports Pharmacistに公認された話

ロシアの陸上ならびに他競技も含めて、この夏のオリンピックに出場できなくなるかもしれません。でも、スポーツでズルしないことは大原則です。

能力の向上と技の追求は罪ではありませんが、そのためにルールを逸脱してしまえば近代スポーツとは違うものですから、闘争の論理をもってしても相容れません。

運動能力向上や興奮作用だけではなく、それを隠蔽するための薬剤や、ルールに網羅されない抜け道を作るための薬剤など、いたちごっこを呈してきたアンチドーピング活動ですから、とても広い範囲で禁止薬物があります。なのでアスリートがうっかり市販の風邪薬などを服用して、ドーピング検査で陽性になるなどの悲劇も起きてしまいます。

ですから、アスリートは薬物に対するモラルはもちろん、うっかりドーピングを防ぐためにも正しい知識を身につけなくてはなりません。最高基準の競技レベルではない選手はドーピングの知識が乏しく、サポートする環境も十分でないケースもありえますが、ドーピング検査の対象になる大会にでる可能性もあります。

それで、公益財団法人日本アンチドーピング機構(JADA)は日本中にいる薬剤師に禁止薬物の知識を習得させてスポーツファーマシストを認定し、アスリートが気軽に相談できる環境を構築しようとしているわけです。

 

今年度も基礎講習会が実施されるようですね(^ ^)

そういえば、なんですけれど5月にスポーツファーマシストの認定証と最新の禁止表国際基準が届いていました。

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認定を受けるためにテキスト代と合わせて27000円ほどかかりました。認定の有効期限があり、私の認定期間は2020年3月31日までとなるそうです。認定を延長するにはまた2万円かかるそうです。

 

専門知識を担保するために認定を更新制にすることは良いです。講習を受ける権利を得るためにある程度の負担も受け入れるべきでしょう。

 

でも、うーん、なんかしらの権限を与えられるわけでもなく、公式なアンチドーピングキャンペーンのアクティビティに参加できる道があるわけでもなく、とりあえず認定あげるからスタンドアロンでもなんでも活動してくださいということなんだけれど。

「アスリートのうっかりドーピングを防ぐためには、薬剤師の皆様の活躍が必要です!」なんて・・・(これやっぱりJADAのカネヅルじゃないの( ̄▽ ̄)?)

日本薬剤師会が会員むけに毎年発行しているアンチドーピングのテキストがあれば十分だったり・・・・

 

 

でもまあ、とりあえず

認定期間の4年間で誰かの役に立てるように、公認スポーツファーマシスト検索に登録しましたよ(^ ^)

http://www3.playtruejapan.org/sports-pharmacist/search.php

(毎年何千人も認定受けているのに登録者少なすぎじゃね。でも、情報の公開は自己責任です、だそうですから(^^;;)

 

なにができるか模索しながら、必要とされるときのために備えておこうと思います。2019年には茨城国体が開催され、日立市もバスケットボールの会場になります、必ず活躍の場はあるのではないかと思っています。

また、何かを与えられるのを待つよりも、手に入れたツールを利用して前に出るほうが良いでしょう。スポーツの立場からすればフェアな精神は原則です。伝えなければならない者がいるという自覚はあります。

 

フェアであればこそ、

NO PAIN,NO GAIN

まあ、あいかわらずですが、ちょっとずつ、前へ

ですね(^ ^)

 

5年前の大震災と日立市と薬剤師

3月11日は、5年前も金曜日でしたね。

今日お会いした患者さんの中に、5年前のこと、薬局で調剤を受けた後に震災にあわれたことを思い出して語ってくれた方がいました。同じ金曜日の病院受診後で、薬を手に入れた後だったので助かったとおっしゃってました。

自分の薬がない状態で混乱の中に投げ出された人たちは、本当に不安だったと思います。薬を手に入れなければ命にかかわる人だっていました。

 

5年前、日立市内の多くの薬局は、自分の薬局も被災したまま、電気も水も止まった状態で、混乱の中で薬や衛生用品の供給を続けました。3月12日には在宅の訪問を実施していた薬局もあり、がれきの中、徒歩で患者さんのお宅にむかう薬剤師の姿がありました。

自分たちの街より東北ではもっと甚大な被害がある様子で、そんなに遠いところではない福島原発では原子炉が爆発に至っていることもわかる中、目の前で起こることに対して懸命に対応していました。

ライフラインが復旧しはじめるのと同時に基幹病院の処方せんの発行にも対応できた記憶があります。全壊していない薬局では、修復や修理、片付けは後回しの状況でした。

 

日立市も津波の被害が大きく、一部の公民館・体育館は避難所として利用されました。そこに福島原発事故の影響から逃れるために、いわき市を中心とした地域からの避難者を受け入れる事態となり、短くない間、避難所には大勢の人たちが過ごしていました。

避難所では当然のように病人が発生し、また、持病の薬の持ち合わせがなくなる人たちもいたわけです。日立医師会は市と連携をとり避難所の患者発生に対応しましたが、そこに薬を供給する薬局と薬剤師はお互いに系統だった連携がとれず、各々の判断と行動力で活動しました。それぞれが本当に苦労する経験をしました。

例えば、県外から避難してきた方に対して、必要な医薬品があり、必要性を医師が判断したので、薬剤師は調剤をするのですが、そのための薬剤を、福島とちがい救援物資として援助されていない日立市では、薬局で持ち出すことになるわけです。

金額が安くはない医薬品を供給するうえで、いったい誰が薬品代を負担するのかを薬局自身が模索しなければなりませんでした。市の担当者は国が負担するといいますが、正式な救護所でないところに支給される要件がさっぱりわかりませんでしたし、患者には薬品代はかからないとアナウンスします。ボランティアは大いに結構です。でも薬品を供給したら代金を回収しないと大変なことになります、炊き出しをおこなうのとはわけが違います。

患者に薬品を供給するために関係機関に掛け合い、了承をえるためにかなりの労力と時間を使いました。うんざりしたことを覚えています。私だって、混乱の中で無駄な感情の起伏に翻弄されて疲弊するよりも、家族のそばにいたかったですから(T . T)

 

まあ、そんなわけで、

昨年の3月に日立市と日立薬剤師会のあいだで、「災害時の薬事に関する医療救護についての協定」が正式に結ばれたことは素直に、本当にうれしかったです。たとえ同じような災害がおきたとしても、薬剤師は系統だった活動ができますし、積極的な関与をしても、例えば薬剤を持ち出しても保障が得られます。

有事に、市民のために活動するときに、無駄な要件に悩むなんて馬鹿げていますから。この日立薬剤師会の成果は大きいと思います。

また、日立薬剤師会として地域医療協議会に参画することにより、「大規模災害事故対策訓練」にも毎回協力参加しています。

震災と切り離せなくなった原発事故を想定した「安定ヨウ素剤の事前配布」においても薬剤師会として態度を示しています。

 

言葉を選ばなければ、幸いなことに、私たちは大規模な災害の経験を少なからず、することができました。日立市だけではなく、福島の、東北の経験だって継承することができる環境にあります。

直伝のもの、横のつながりで伝わるもの、なんだって良いじゃないですか、未来に活かすことができるのなら、使いましょう。

そのためにちょっとずつ手をたずさえて、ちょっとずつ気にかけあって、薬剤師どうしでも、もっとするべきでしょ( ´ ▽ ` )ノ

だから、市民の皆さん、また薬剤師の皆さん、日立薬剤師会を是非ご利用くださいませm(_ _)m

 

多職種合同研修会

今日は日立市で2回目の安定ヨウ素剤配布会が行われました。私も終日参加するつもりだったのですが、急遽研修会にも参加することにして、午前中だけ行ってきました。

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今日は暖かな日だったのですが、中学校の体育館はやはり冷えましたね((((・´_`・))) ストーブをつけてもらえたので助かりましたが、午後6時までの業務は大変だったのではないでしょうか、皆様ご苦労さまでした。半日の参加で申し訳ありませんm(_ _)m

 

午後からはメディカルセンター看護専門学校に移動して、日立市の在宅医療・介護連携推進事業の一環である多職種合同研修会に参加しました。

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実は、安定ヨウ素剤配布会に参加することが決まっていたので、研修には出られないと思っていました。しかし、薬剤師が皆、安定ヨウ素剤配布会に出てしまったので、多職種合同研修会に薬剤師が一人も参加しない事態となりそうでした。やはり、それは薬剤師会としても看過できないことであろうと、配布会の同じグループの皆様にご理解いただいての出席となりました。

 

まず「日立市の高齢化の現状とこれから」について説明を受けました。団塊の世代が75歳を超える2025年問題について、要介護認定者、認知症高齢者の増加、ひとり暮らし高齢者・高齢者のみ世帯の増加する社会において、住み慣れた自宅での療養を望む住民ニーズに応えるための仕組みづくりが必要になります。

 

今回の研修会では多職種によるグループワークがおこなわれました。

グループワークでは医師やケアマネージャーの先生にファシリテーター役を担っていただき、与えられた具体的な課題についてお互いに意見交換をして、在宅療養における問題や連携における課題等の解決を目指します。

私たちのグループに与えられた事例は「認知症高齢者の支援」で、設定では「ひとり暮らし」「中等度以上の認知症」「服用状況が悪い」「身寄りは亡くなった息子の妻(嫁)のみ」「入れ歯があわず、むせる」「老朽化した一戸建」「農作業・料理好き」「金銭管理ができない」「被害妄想・不穏」などのキーワードが含まれます。

グループワークではワークシートを用いて問題を洗い出し、よりよい在宅介護のための支援方法を模索します。

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印象的なのは、この課題になっている高齢者について、在宅療養をあきらめて施設入所を勧めるのではなく、要介護3程度の独居の高齢者でも在宅で支援できる仕組みを考えねばならないということです。高齢者の自宅で過ごしたい、自分の社会生活を維持したいという希望を叶える目的もありますが、超高齢化した社会では、介護施設が質と量ともに、簡単に利用者を受け入れられない状況も想定されるのです。私が参加したグループのファシリテーター役の先生が「軽度の認知症の老人が重度の認知症の家族の介護をしなくてはならなくなる」とおっしゃっていました。いろいろなことを考えさせられる研修会です。

薬剤師は訪問薬剤管理という具体的な活動が求められます。他の職種の皆様からは薬剤師に果たしてもらわねばならない役割は本当に大きいという御意見をいただきました。研修会にたった一人しか参加していないので少し恥じ入るところです;^_^A

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これが完成した私たちのグループのワークシートです。大きな紙で、壁新聞みたいで、なんだか楽しかったです。

 

この研修会に参加できてよかった思います。他の職種の皆様から薬剤師に求められているものがわかりますし、介護職の皆様の考え方も理解できるようになります。同じ課題の高齢者をみて考察することにも様々な違いがあり、アプローチの仕方も職種によって全然違います。普段から連携を密に取ることは、将来の課題に向けてはもちろん、現在の業務においても職種間の齟齬を無くすことになり、ひいては自分の仕事においても問題の解決につながるはずです。

 

今回は安定ヨウ素剤配布会と重なってしまって、多くの薬剤師の皆様が研修会に参加できず残念なことと思います。今日の研修会は大いに盛り上がっていましたので、今後も継続されるはずです。今度は是非、皆で参加しましょう!

 

安定ヨウ素剤事前配布会

今日は市内の3カ所で、日立市における安定ヨウ素剤配布会がおこなわれました。来週、再来週も市内3カ所ずつでおこなわれます。
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「安定ヨウ素剤事前配布会」とは、事前に「安定ヨウ素剤」を配布することで、「事前」とは原子力施設の事故が起きる以前のことを指しています。

どういうことかというと

国の原子力災害対策指針において、事故が想定される原子力発電所から半径およそ5キロ圏内の区域がPAZ(Precautionary Action Zone予防的防護措置を準備する区域)とされ、日立市内の一部も区域に含まれます。

この区域では、原子力施設で事故が起きたとき、急速に事故が進展する場合においても確定的影響(この措置で想定するのは内部被曝)を回避するため、放射性物質の公衆環境への放出前から予防的にPAZ内に居住する住民に安定ヨウ素剤を所持していただくことになります。

なんのために安定ヨウ素剤を持っていてもらうかというと、原子力施設で事故が起きて放射性物質が放出されて避難しなくてはならない時に服用してもらうためです。

原子力事故により放射性ヨウ素が放出された環境でも、非放射性ヨウ素製剤である安定ヨウ素剤を予防的に内服して、甲状腺内のヨウ素を安定同位体で満たしておけば、以後のヨウ素の取り込みが阻害されることで、放射性ヨウ素による内部被曝を防ぐことができるということになります。

だから避難の際に安定ヨウ素剤を服用して初期の内部被曝を防ぐのです。

予防的措置といっても、予め行うのは安定ヨウ素剤の配布で、実際の服用については原子力事故が起きて、国や地方自治体の判断と指示があってからになります。

 

 

私も薬剤師として配布会のお手伝いに行ってきました。

そして、本日ご協力いただいた薬剤師の皆様、日立薬剤師会のよびかけに答えていただきありがとうございましたm(_ _)m

来週・再来週もよろしくお願いいたします、またがんばりましょう!

 

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配布会には、たくさんの住民の方がいらっしゃって、様々なお話をうかがいました。

お薬手帳を持参されて、服用されている薬と安定ヨウ素剤の併用について質問される方もたくさん居られました。

また、皆さん色々な感情を持って配布会に来ているのを実感しました。

結局、逃げなくてはならない事態にはなって欲しくないという気持ちは共通です、当たり前ですが・・・。

 

2011年に福島原発の事故があったので、原子力施設の事故の蓋然性が前提となり国が対策を施す中、原子力発電所の再稼動が次々と認可されている現状には、やはりねじれを感じざるを得ないです、個人的に。

いや、この事業を否定するわけではないです。県の職員や市の職員の皆様は、国民・住民のために身を粉にして働いています本当に、多謝多謝です。

日本人としてエネルギーを享受している以上、供給してくれている技術や企業にも敬意を持たねばならないとも思います。

それに現状では予防的措置がある方が良いに決まっています。福島原発事故以来、もし何もしなかったら、そんなの怠慢です。

 

 

 

 

あの日とそれからの日々、黒澤明のカラー映画や忌野清志郎の替え歌を頭に巡らせながら過ごした夜に、何を考えていたのだったか・・・

 

本当の安全とは何なのか? というさらなる前提に思考がめぐるわけですが、

ひとつひとつ、できることをやっていくしかありませんね( ´ ▽ ` )ノ

 

小学校で教室の空気検査をしてきました

今日は学校薬剤師としての活動で、小学校へ行き教室の空気検査をしてきました。空気検査は、正常で快適な学校の環境を維持して、子どもたちの学習意欲低下や健康被害を防ぐためにおこなっています。

 

今日は冬空ながらも晴天です、気温は低めで校庭には霜が降りていました。ところどころ白い粉がまかれています。どうもグラウンドに白い線を引くための粉のようです。今はライン引き用の白粉は炭酸カルシウムが使われていて子どもにも安全ですが、これを凍結防止剤の替わりに使用しているようです(もしかすると常識なのかもしれませんが、感心してしまいました)。

寒くても子どもたちは元気で、中休みには皆なわとびをしています。インフルエンザによる欠席は全校で5名ほどいるそうです、大きな流行にならないことを祈ります(>人<;)

 

外気は摂氏9度でとても冷たいので、教室の外窓は閉め切った状態です。教室に2台ある備え付けのガスファンヒーター(密閉型で外気を使って燃焼して排気も外へするので空気の汚染はないのかな、と思われる)のうち1台を使用して教室の温度は20度前後あり快適でした。日当たりが良いこともあります。外窓は閉めていても廊下側の天窓は開放していることにより空気は循環されているようでした。

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廊下側の天窓が開いていても児童の顔付近の気流はほとんどありません、体感は心地良い状態ですが二酸化炭素濃度がやや気になります。授業の途中で換気をすることになると寒い思いをさせてしまうかもしれません( ;´Д`)

 

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いろいろな工夫もありなんとか湿度は保たれていました。50%には満たないので安心できる数値ではないですが、今の季節はやむを得ないかと思います。

 

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実は測定した教室は1年生(体が小さい)のものだったし、教室の広さに対して児童数が適正なので、想定よりも二酸化炭素濃度はあがりませんでした(教室で私が一番二酸化炭素を吐いていましたね)。1500ppmを超えることはなく、授業の途中で外窓を開けるには至りませんでした。休み時間に換気すれば十分です(^ ^)

 

 

 

教室の照度も測りました。

_R000229冬空ですが、晴天なので時折強めの日差しが教室に注ぎます。

日差しは暖かで日向ぼっこをするのにはうってつけなのですが、教室では窓際と廊下側では光の当たり具合が全然違うので日差しが強く照度差が大きくなると目に負担がかかります。まあなんとか照度差は基準値以内だったし、目視でまぶしさが不快なことはなかったのでそのまま暖かな日をあびたりしながらの授業となりました。いざとなればいつでもカーテンを引けばよいですが、やはり冬の日差しは大切にしたいと思うのは人情じゃないですか( ´ ▽ ` )ノ

 

 

小学校の保健室におじゃまして報告書を書かせていただいたのですが、保健室は賑やかです。保険委員の子どもたちがもちろん活躍しています、外でころんだ1年生の膝小僧を消毒する手つきは慣れたものです。熱を測りに来る子や腹痛の子が立ち替わりやってくるほか、保健室の先生に悩みを相談しに来る子のオアシスとなっていたりします。
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保健室はとても清潔感があり、ベッドもなにやら楽しそうで何もなくても横になりたくなってしまいますね、こどもでなくても(⌒-⌒; )

こどもたちは、とても元気がよくかわいらしいです。短い時間でしたが多分1〜6年すべての学年の子が保健室を訪れたので、それぞれの年齢の様子を垣間見ることができましたし、何人かとは話もできました、楽しかったです。

話をした5、6年生なんか私よりも全然やさしさにあふれ、聡明で思いやりが深いことに感心しました。また同時に、ちょっとこども扱いしようとしたことに恥入る心境でした。

実はたまたま、小学5年生の私の息子と幼稚園がいっしょだった子に出会ったのです、現在はちがう小学校なのですが、その子と愚息は今も交流があるのだそうで友達でいてくれていることがわかりました。なんだかうれしくてつい軽口をたたくように「うちの子はさ、幼稚園のころから人前で話すことが苦手で、今でもおとなしいでしょ、ラグビーやってても声がだせなくて苦労しているのだよ、一緒にいて黙ってたらもっと元気出せ!って喝いれてよ」と言ったのですよ。

そしたら

「おとなしいのはわかってます、でも無理はさせません

さらに

「そんなの全然大丈夫、そのうちちゃんと大声を出せるようになります。僕たちは会えば馬鹿騒ぎして楽しんでますよ」

とまあ、なんでしょう、この思いやりと思慮深さ!そして表現力が素晴らしい(キャプテンみたい)。私もこんなふうに堂々と友だちを思いやってかばえる人間になりたいと思ってしまいましたよ、感動しました(T ^ T)

 

子どもたちをみているとやはり未来は明るいし、未来を任せても大丈夫だと思えます。だから大人は身を削って、子どもたちのために今の世界を守らなければならないと思いますよ、漠然と。それぞれの足場で、与えられた条件の中であったとしても。だから薬剤師ならば、それとしてやるべきことをやらなければなりません、と思います(^ ^)