多職種合同研修会

今日は日立市で2回目の安定ヨウ素剤配布会が行われました。私も終日参加するつもりだったのですが、急遽研修会にも参加することにして、午前中だけ行ってきました。

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今日は暖かな日だったのですが、中学校の体育館はやはり冷えましたね((((・´_`・))) ストーブをつけてもらえたので助かりましたが、午後6時までの業務は大変だったのではないでしょうか、皆様ご苦労さまでした。半日の参加で申し訳ありませんm(_ _)m

 

午後からはメディカルセンター看護専門学校に移動して、日立市の在宅医療・介護連携推進事業の一環である多職種合同研修会に参加しました。

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実は、安定ヨウ素剤配布会に参加することが決まっていたので、研修には出られないと思っていました。しかし、薬剤師が皆、安定ヨウ素剤配布会に出てしまったので、多職種合同研修会に薬剤師が一人も参加しない事態となりそうでした。やはり、それは薬剤師会としても看過できないことであろうと、配布会の同じグループの皆様にご理解いただいての出席となりました。

 

まず「日立市の高齢化の現状とこれから」について説明を受けました。団塊の世代が75歳を超える2025年問題について、要介護認定者、認知症高齢者の増加、ひとり暮らし高齢者・高齢者のみ世帯の増加する社会において、住み慣れた自宅での療養を望む住民ニーズに応えるための仕組みづくりが必要になります。

 

今回の研修会では多職種によるグループワークがおこなわれました。

グループワークでは医師やケアマネージャーの先生にファシリテーター役を担っていただき、与えられた具体的な課題についてお互いに意見交換をして、在宅療養における問題や連携における課題等の解決を目指します。

私たちのグループに与えられた事例は「認知症高齢者の支援」で、設定では「ひとり暮らし」「中等度以上の認知症」「服用状況が悪い」「身寄りは亡くなった息子の妻(嫁)のみ」「入れ歯があわず、むせる」「老朽化した一戸建」「農作業・料理好き」「金銭管理ができない」「被害妄想・不穏」などのキーワードが含まれます。

グループワークではワークシートを用いて問題を洗い出し、よりよい在宅介護のための支援方法を模索します。

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印象的なのは、この課題になっている高齢者について、在宅療養をあきらめて施設入所を勧めるのではなく、要介護3程度の独居の高齢者でも在宅で支援できる仕組みを考えねばならないということです。高齢者の自宅で過ごしたい、自分の社会生活を維持したいという希望を叶える目的もありますが、超高齢化した社会では、介護施設が質と量ともに、簡単に利用者を受け入れられない状況も想定されるのです。私が参加したグループのファシリテーター役の先生が「軽度の認知症の老人が重度の認知症の家族の介護をしなくてはならなくなる」とおっしゃっていました。いろいろなことを考えさせられる研修会です。

薬剤師は訪問薬剤管理という具体的な活動が求められます。他の職種の皆様からは薬剤師に果たしてもらわねばならない役割は本当に大きいという御意見をいただきました。研修会にたった一人しか参加していないので少し恥じ入るところです;^_^A

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これが完成した私たちのグループのワークシートです。大きな紙で、壁新聞みたいで、なんだか楽しかったです。

 

この研修会に参加できてよかった思います。他の職種の皆様から薬剤師に求められているものがわかりますし、介護職の皆様の考え方も理解できるようになります。同じ課題の高齢者をみて考察することにも様々な違いがあり、アプローチの仕方も職種によって全然違います。普段から連携を密に取ることは、将来の課題に向けてはもちろん、現在の業務においても職種間の齟齬を無くすことになり、ひいては自分の仕事においても問題の解決につながるはずです。

 

今回は安定ヨウ素剤配布会と重なってしまって、多くの薬剤師の皆様が研修会に参加できず残念なことと思います。今日の研修会は大いに盛り上がっていましたので、今後も継続されるはずです。今度は是非、皆で参加しましょう!

 


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