ラグビーW杯:ドーピングなし 検査結果が全て陰性

http://mainichi.jp/sports/news/20151202k0000e050227000c.html

一応 薬(薬物)の話題なので(^^;;

オリンピックを前にロシアやかつての共産圏の国のドーピングが話題になったりしていますが、その前におこなわれた世界的スポーツ大会でのおはなしです。

ドーピングが選手の健康を損ねることもありますが、やっぱりずるはかっこ悪いです。

ラグビーW杯大会期間中に日本代表選手の皆さんがピンクのTシャツを着てアンチドーピング運動の啓蒙活動をしていたのが印象的でした。

https://twitter.com/rwc15yoshi15/status/647759267802562560

ややもするとドーピングに手を染めてしまいそうなフィジカルの強度が必要なスポーツであるラグビーですが、だからこそ世界中でフェアにプレイする文化が根付いたのかもしれません。古来このスポーツは対戦相手との交歓が目的であるので、卑怯やずるを忌み嫌う伝統もあるようです。

しかし、ほんの数年前、日本国内では若いラグビー選手のうっかりドーピング(ヒゲを生やしたくてミクロゲンパスタを顔に塗布した)が発覚して選手がペナルティをうけて出場の機会をうばわれることがありました、また大麻が検知されて永久追放になった選手もいました。いずれも日本代表クラスの選手です。これは恥ずべきことでした(ずるをしたいと思ったわけでないにしろ)。

その後、選手や指導者の知識の向上もあったと思いますし、啓蒙活動も徹底されたはずです。選手自らがアンチドーピングに関心を持ち、ドーピングを排除してフェアプレイに徹する運動をしたことは素晴らしいです。

正々堂々と戦うからこそ観ている私たちは感動を得ることができました。

進化を遂げた日本の選手たちの生活態度(使用した競技場や控え室の整理清掃)や広報活動への真摯な参加、競技以外での社会活動(ボランティア活動への参画)などとあわせてフェアプレイ精神があって、そんな人たちの鍛錬した結果で披露した姿なので、素晴らしい感動的な大会になったのでしょう。自分の仕事だけこなせば、それでいいというエゴがあるうちは幸福な結果を得ることはできません。一流のスポーツ選手の姿は、私たちの生き方に示唆を与えてくれます。日本の選手のみならず、フェアであるからこそ、世界の舞台で体を削りながらプレイする世界のスーパースターの姿に人間の価値を見出すことができました。

リンクの記事に出てくる「生体パスポート」とは、選手個人の生体において、バイオマーカーを継続的に記録することにより、禁止薬物の検知が本当にドーピングにあたるのかを精査するもので、たとえばテストステロンの検知がナチュラルなものなのか、ドーピングを意図した摂取によるものなのか判別するものになるようです。選手の負担は大きいのかもしれませんが、選手を守るためにも有効だと思います。選手を守るための技術ならば歓迎したいと思います。

スポーツファーマシストがいるとして、しっかり存在を示して活躍してスポーツの価値を高め、ひいてはスポーツを応援する人たちの喜びに貢献できるのなら、薬剤師も捨てたもんじゃないのですがね( ´ ▽ ` )ノ さあ、どうするか・・・


「ラグビーW杯:ドーピングなし 検査結果が全て陰性」への1件のフィードバック

  1. 「TACKLE DOPING」というラグビーのアンチドーピングスローガンは現在開催されているワールドセブンスシリーズというラグビーの7人制の大会でも、ウォーターボーイのビブスなどに見ることができます。スポーツの薬物撲滅キャンペーンをラグビーが先頭きってやることは価値があります。プロ化された、こんなフィジカルなスポーツを正々堂々とやっているのはやはりすごい人たちですよね。

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